副流煙による健康被害について

タバコの煙には、様々な有害成分が含まれています。
ニコチンは依存性の強い成分で、血管を収縮させる働きがあります。
血液の通り道が狭くなることで血圧が上がり、少しでも血液を送ろうとするので心拍数も上がります。
すると脳や心臓に負荷がかかるので、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まります。

一方一酸化炭素は血中の酸素濃度を薄める効果があります。
酸素が少なくなると細胞の働きが悪くなるため、少しでも酸素を運ぼうと心拍数が上昇、ニコチンと同じく心臓や脳に強い負荷をかけてしまいます。
また酸素不足の状態になるので、喘息にもつながりやすくなります。
さらにタールは発がんのリスクを高めます。

このようにタバコの煙には健康被害をもたらす物質が含まれています。
そしてこれらの成分を吸うのは、喫煙者だけではありません。
タバコの煙は「主流煙」と「副流煙」に分かれます。
「主流煙」は主に喫煙者が吸うもの。
「副流煙」は火のついている方から出るもので、周囲の人が吸うことになります。
副流煙にもニコチン・一酸化炭素・タールなどの有害成分が含まれているので、周囲の人が吸ってしまうと、心筋梗塞や喘息のリスクが高まることになります。

さらにニコチン・一酸化炭素・タールなどの成分は、主流煙よりも副流煙に多く含まれています。
というのも、喫煙者が吸う側にはフィルターがついているので有害成分の一部をカットすることができます。
一方火がついている方にはフィルターがついていないので、タバコに含まれる有害成分がそのまま煙に混じってしまうのです。

では具体的に主流煙と比べて、どの程度副流煙に含まれる有害成分が多いかというと、ニコチンは2.8倍、一酸化炭素は4.7倍、タールは3.4倍含まれていると言われています。
有害物質を多く吸い込めば吸い込むほど、それだけ健康被害を受けるリスクは高まります。
つまり喫煙者よりも、周囲の人の方が心筋梗塞や喘息になる可能性が高いのです。

路上喫煙禁止エリアで違反したら罰金?

健康被害をもたらす物質が数多く含まれたタバコ。
主流煙だけでなく副流煙にも有害物質が多く含まれているため、周囲の人も健康被害を受けてしまいます。
特に公園・道路等、外の公共的な空間でタバコを吸う路上喫煙は、多くの人が副流煙を吸ってしまう可能性が高くなります。
さらに火や灰によって他の人がやけどを負う可能性もあり、小さい子の場合目に灰が入ってしまったり、やけどになってしまう恐れがあります。
さらに近くに捨てる場所がなかった場合、タバコの吸い殻のポイ捨ては景観を損なう原因なので、大きな社会問題のひとつになっています。

そしてこのような社会問題を解決するために、現在様々な取り組みがされていますが、その中でまず挙げられるのが分煙です。
分煙とは喫煙者と非喫煙者を分けることを指します。
空間・時間を区切り、喫煙者と非喫煙者を分けることができれば、副流煙による被害を少なくすることができます。
具体的には喫煙スペース、レストランでの喫煙席等が挙げられます。

一方、地域によっては路上喫煙禁止エリアを設けている場合もあります。
路上ですと分煙は難しいので、一定エリアでの喫煙そのものを禁止してしまうのです。
そしてもし路上喫煙禁止エリアで違反、タバコを吸ってしまうと、罰金が科せられることがあります。
違反したら罰金を科すかどうか、罰金の金額をどのくらいにしようかなどは、自治体が条例で定めることができます。
そのため地域によって罰金の料金そのものは異なります。

ただ条例で路上禁止エリアが定められている場合、決められた場所以外で喫煙してしまうと違反の対象になります。
もし罰金をとられたくないなら、しっかりとルールは守るようにしましょう。