タバコをやめると、なぜ太るのでしょうか?

タバコを止めた途端体重が増加して、太ってしまったとの経験談は良く耳にします。
経験則上禁煙後に体重増加すると言うのは確かなようで、ある調査では自発意志でタバコをやめた後に男性で2.8キロ、女性で3.8キロが平均して体重が増え、10%を超える割合で13キロ以上増えるとの数値が出ています。
しかしタバコを止めることと体重増加の因果関係は、俗説では明らかになりません。
禁煙すると何故体重増加につながるのか、そのメカニズムを検討して参りましょう。

タバコには発がん性の明らかな化学物質も複数含まれますが、数千種類に及ぶ化学物質の中で一番有名なのは、ニコチンと言っても間違いないでしょう。
体内に入ったニコチンは血圧や心拍を上昇させ、末梢血管を収縮させます。
同時に脳内の神経伝達物質ドパミンやノルアドレナリンなどの分泌も促進されるのです。
これらの脳内ホルモンには食欲を抑制する作用もあるので、喫煙習慣のなかで日常生活を送ると自ずと食事量も減少することになります。
しかるに禁煙するとこのような脳内ホルモンの分泌も正常サイクルに戻り、抑えられていた食欲も旺盛になり、食事量が増加し体重増加をもたらします。

もう一つタバコと食欲の関連で注目すべきなのは、禁煙によって味覚が改善することも指摘できます。
これは喫煙によって舌の味覚を感じる細胞が鈍麻してしまうことが関係していると考えられています。
タバコの煙は口の中から鼻腔へ抜けることで嗅覚にも悪影響を与えます。
また喫煙すると血管が収縮し、末端細胞への血流が不足することも味覚を鈍らせる要因と考えられるのです。
ところが禁煙するとこのような味覚や嗅覚を鈍麻させる条件が改善されるので、味覚改善された結果食材もより美味しく感じられることになる訳です。
同じ食材でも美味しく感じられるので、食事の量が増えてしまって体重増加をもたらす訳です。

このように禁煙すると食欲が旺盛になり、味覚改善されるので食事重が増加して、太ると言うメカニズムになっています。

禁煙中のイライラを防ぐ食材について

体重増加と言う点に着目すると、肥満が生活習慣病の元凶になっている点を想起すれば禁煙には懐疑的な見方を取る方々もいらっしゃるでしょう。
しかし喫煙習慣を継続することによる健康リスクは、禁煙による体重増加のリスクをはるかに上回るのは明らかです。
肺ガンだけでなく、食道や膵臓などに出来る悪性腫瘍も喫煙者に多い傾向が見られるばかりか、心筋梗塞や脳卒中や慢性呼吸器障害など重篤な病気の誘発要因に、喫煙は指摘されているからです。

そこで禁煙に取り組み成功に導くのが大切です。
ところが禁煙に挑戦しても少なからずの数の方々が、途中挫折すると言う現実もあります。
失敗の原因はどこにあるのでしょうか。
この点問題になるのは、ニコチンが身体的精神的依存性が極めて強いと言う事実にあります。
タバコを吸うとセロトニンと言う脳内神経伝達物質の分泌量が増加します。
セロトニンには不安や緊張を緩和する働きがあり、タバコを吸うとリラックス効果を得ることが出来る側面があるのです。

もちろんニコチン自体の摂取量が途絶することによる不快な症状も、禁煙の挫折要因になっています。
ニコチンが身体から抜けることで発症する諸症状を離脱症状と言います。
離脱症状には欲求不満やイライラしたり、ニコチンへの渇望(タバコを吸いたい欲求)などが代表的です。
いずれも不快な自覚症状ですが、ニコチンを摂取するとイライラなどの禁断症状はやわらげられると言う関係性を持っています。
タバコを吸うとイライラ感などは雲散霧消することを喫煙者は経験則上分かっているので、耐え切れずにタバコに手を伸ばしてしまい、禁煙に失敗することが多くなるのです。
そこでニコチンパッチ薬などの禁煙補助薬などをうまく活用して、禁煙に成功することがポイントになります。